狭小住宅の間取り「10坪」の実例

狭小住宅の間取り「10坪」の実例

都心部の狭小地を探している方、また相続した小さな土地の活用法を考える方など、『10坪の限られた敷地にどんな家が建てられるのか?間取りの作り方に制限はあるのか?』気になる方も多いのではないでしょうか?

10坪の敷地は畳でいうと20畳ほどの広さ。およそ1DKくらいのイメージです。これだけ見れば『かなり狭い』という印象だと思いますが、優れた空間デザインと間取りの工夫を凝らした狭小住宅なら、たとえ10坪の敷地でも快適な住まい環境をつくることは可能です。

では、10坪の敷地に建てる狭小住宅の間取りはどんな工夫・アイデアが施されているのでしょうか?狭小住宅の間取りが分かる!10坪の実例をご紹介します。

10坪の狭小住宅ってどんな間取り?広さや部屋数の目安とは?

まず始めに「10坪の狭小住宅」とはどんな家なのか?実例をもとに間取りや部屋数、空間を広く使う設計の工夫・アイデアを見てみましょう。

【建築面積・10坪】3階建て狭小住宅の間取り

10坪の狭小住宅の間取り画像「外観」
10坪の狭小住宅の間取り画像「外観」
10坪の狭小住宅の間取り画像「リビング」
10坪の狭小住宅の間取り画像「3階フロア」
10坪の狭小住宅の間取り画像「吹抜け」
吹抜けリビングの画像「3階フロア」
施工会社:
マドリヤアーキテクツ一級建築士事務所
延床面積:
28.5坪(94.39㎡)
敷地面積:
17.1坪(56.62㎡)
間取り:
3階建て/3LDK
本体価格:
2,030万円

出展:SUUMO

住宅が密集する狭小地「建築面積10坪ほど」の条件で建てられた3階建ての狭小住宅。1階のインナーガレージ、吹き抜けで十分な採光を確保した2階リビング、間仕切りを極力使わないフレキシブルな空間構成がされた3階の子ども部屋など。限られた空間スペースを柔軟な発想とアイデアで機能的に設計された住み心地に拘った間取りが特徴です。

間取り図

10坪の狭小住宅の間取り画像「間取り図」
特徴的な間取りの工夫・アイデア
  • ガルバリウム鋼板を使用したオシャレな外観デザイン
  • インナーガレージを併設した1階の洋室スペース
  • 十分な採光とプライバシーを重視した2階リビングの吹き抜け
  • フレキシブルな空間設計で間仕切りを必要としない3階の子ども部屋

住宅が密集する狭小地に建てた10坪の家
この情報だけだと狭く窮屈な印象を持つかも知れませんが、上記の間取り実例をご覧になるとその印象は違ってくるのではないでしょうか?

とはいえ、十分な敷地を確保できる大きな家とは違い、10坪という限られた敷地に建てる小さな家にはさまざまな制限が大きく圧し掛かります。そのため、「10坪の家を建てるために必要な土地の面積」、また「快適に暮らすための延床面積」を知っておくことが大切です。

10坪の狭小住宅を建てるのに必要な土地面積とは?

まず始めに「10坪の狭小住宅」とは、建坪にして10坪の家を指します。この建坪とは、土地の中に占める建物の面積のことで、建物を真上から見たときの水平投影面積「建築面積」を坪数に換算したものを「建坪」と呼ばれています。

建坪・建築面積とは?

上記の画像のうち、「青色」で示した部分が建坪です。土地には「建ぺい率」という制限があるため敷地いっぱいに家を建てることはできません。

もし仮に「建ぺい率50%」の土地に「10坪の狭小住宅」を建てる場合、敷地面積は20坪(約66㎡)が必要になります。「建ぺい率60%」ならば、およそ17~18坪の敷地が必要になるわけです。

10坪の家でも十分な生活空間を確保する「間取りの工夫」とは?

快適な生活空間を確保するのに必要になるのが「延床面積」です。この延床面積を十分に確保するために知っておきたいのが「容積率」という建物の広さを制限するルールです。

容積率」とは、敷地面積に対する”延床面積の比率”のことで、土地の広さに対して各フロアの合計面積をこの比率で制限しています。例えば、敷地面積100㎡の土地が「容積率80%」と制限されていた場合、各フロアの延床面積を合計して80㎡までに抑える必要があります。

容積率とは?

この容積率は、一定の基準を満たす場合に限って規制を緩和できる特例措置があります。10坪の小さな家の場合、容積率の規制緩和を間取りや空間デザインに取り入れて、十分な生活空間を確保していきます。

容積率を緩和する間取りの工夫
  • 地下室の設置
  • 駐車場・インナーガレージ・自転車置き場
  • ロフト・小屋裏収納

などです。
冒頭でご紹介した「3階建て狭小住宅の間取り」でも、インナーガレージやロフトの設置など、容積率の緩和で延床面積を広く計算する間取りの工夫がとられています。「10坪の家を建てるために必要な土地の面積」、また「快適に暮らすための延床面積」を知っておくようにしましょう。

「10坪の狭小住宅」ってどんな家?広さや間取り・快適に暮らす工夫と注意点

「10坪の狭小住宅」ってどんな家?広さや間取り・快適に暮らす工夫と注意点

10坪の狭小住宅・2階建ての間取り

狭小住宅といえば「高さを活かした3階建てペンシルハウス」といったイメージが強いと思います。ところが、住宅が密集する限られた地域に目を向けると「狭小2階建ての家」が軒を連ねているのを見たことがないでしょうか?

土地には都市計画法による「用途地域」の定めによって、建物の内容や大きさ、高さが細かく制限されています。その結果、土地の条件次第では3階部分の空間を確保できずに、「2階建ての家」となるケースがあるのです。

◆2階建て狭小住宅を建てるメリット
  • 3階建てよりも建築コストを安く抑えられる
  • 採光やプライバシーの心配が少ない
  • 税金などの負担を軽く、メンテナンス費用を抑えられる

2階建てと3階建て、どちらの狭小住宅にもメリット・デメリットがありますが、いずれもフロアの使い方を工夫することで快適な暮らしを手に入れることは可能です。
では、10坪の2階建て狭小住宅にはどんな間取りがあるのでしょうか?特徴的な間取り事例をピックアップしてご紹介します。

【2LDK】10坪・2階建て狭小住宅の間取り

【2LDK】10坪・2階建て狭小住宅の間取り画像

出展:都市工房

施工会社 都市工房
延床面積 18.5坪
建築面積 10坪
間取り 2階建て/2LDK

都市工房は、江戸川区・葛飾区・足立区を中心に狭小住宅の施工を行う住宅メーカー。上記の画像は、キューブ型のシンプルな外観が特徴的な10坪の2階建て狭小住宅の間取り図です。わずか13坪以下の敷地面積に建てた狭小住宅ですが、1階の広いリビングに2階のバルコニー、たっぷりの収納など、シンプルな暮らしには十分な快適な空間に仕上げられています。

【5LDK】14坪・2階建て狭小住宅の間取り

【5LDK】14坪・2階建て狭小住宅の間取り_1階
【5LDK】14坪・2階建て狭小住宅の間取り_2階
【5LDK】14坪・2階建て狭小住宅の間取り_3階

出展:中鉢建設

施工会社 中鉢建設
延床面積 28.45坪(94.05㎡)
建築面積 13.85坪(45.79㎡)
間取り 2階建て/5LDK

上記の画像は、横浜・川崎を中心に狭小住宅を提供する住宅メーカー「中鉢建設」の間取りプラン。建坪14坪の狭小地に建てた2階建て狭小住宅の間取りです。わずか14坪の限られた敷地でありながら、5つの洋室を確保して5畳のバルコニーも備えた生活スペース十分な間取りが大きな特徴。テレビ東京系列で放送された住宅ドキュメンタリー番組「完成!ドリームハウス」で、中鉢建設が施工した家が放送されたこともあります。


10坪前後の限られた敷地に家を建てる場合、高さを活かした3階建てと比べてしまうと狭小2階建て住宅では少し手狭な印象になってしまいます。ただし、先ほどご紹介したように『2階建てと3階建て、どちらの狭小住宅にもメリット・デメリットがあります。』

土地の広さや立地の条件に合わせて「フロアの使い方の工夫」「快適に暮らせるアイデア」を提案してもらうことが重要です。狭小住宅で暮らす方の中には、土地の条件が難しいことからネガティブな意見が多かった中でも、理想の住まいを叶えてくれる工務店、ハウスメーカーに出会ったという方も多くいらっしゃいます。

10坪の狭い土地だから…。』と諦めないで、妥協しない間取りの工夫・快適な住まい作りを目指して理想を叶える住宅メーカーを見つけて下さい。

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狭小住宅の間取り「およそ15坪」の実例

最後に、10坪から少し広く「敷地15坪」を目安にした狭小住宅の間取りを見てみましょう。10坪を㎡に換算すると「49.59 ㎡」、一般的な江戸間の畳にすると「約32畳」ほどの広さです。

坪数 畳(江戸間)
8坪 26.45 ㎡ 17.08 畳
10坪 33.06 ㎡ 21.36 畳
12坪 39.67 ㎡ 25.63 畳
15坪 49.59 ㎡ 32.03 畳

これまでにご紹介してきた10坪の広さと比べると、随分な居住スペースを確保できる印象になるのではないでしょうか?では具体的に、およそ15坪の狭小住宅はどんな間取りなのか?実例をピックアップしてご紹介します。

【1000万円台】3階建て・3LDKの狭小住宅

【1000万円台】3階建て・3LDKの狭小住宅

出展:SUUMO

施工会社 HOUSECODE(ハウスコード)
延床面積 24.8坪(82.03㎡)
敷地面積 15.4坪(51.02㎡)
間取り 3階建て/3LDK

わずか約15坪の敷地、開口3.6㎡の条件に建てた3階建て・3LDKの狭小住宅。吹抜けから自然光があふれる開放的なリビングに玄関や主寝室の収納スペースなど、生活空間にゆとりが生まれる工夫が随所にみられるアイデア豊富な住まい。

間取り図

【1000万円台】3階建て・3LDKの狭小住宅・間取り図

【2LDK・3階建て】間口2.7m・約15坪に建てた都市型の狭小住宅

【2LDK・3階建て】間口2.7m・約15坪に建てた都市型の狭小住宅

出展:SUUMO

施工会社 KADeL
延床面積 25.8坪(85.36㎡)
敷地面積 15.9坪(52.66㎡)
間取り 3階建て/2LDK

「住み慣れた立地」「オシャレな住まい」に拘った3階建て・2LDKの狭小住宅。上記の画像からも分かるように、間口はわずか2.7m・約15坪の狭小地ながら、光を反射されるバルコニー、3階の天窓、スケルトン階段など、十分な採光を確保しながら広く感じられる工夫が施された間取りに。

間取り図

【2LDK・3階建て】間口2.7m・約15坪に建てた都市型の狭小住宅・間取り図

【1600万円】3階建て+小屋裏収納・3LDKの狭小住宅

【1600万円】3階建て+小屋裏収納・3LDKの狭小住宅

出展:SUUMO

施工会社 バウハウス
延床面積 22.9坪(75.88㎡)
敷地面積 13.5坪(44.78㎡)
間取り 3階建て・小屋裏収納/3LDK

「小さな敷地に大きく暮らせる家づくり」を実現させた3階建て・3LDKの狭小住宅。北向きの狭小地と難しい条件でも、仕切りのない広々とした2階リビング、天窓から明るい光が降り注ぐ3階の寝室、小屋裏収納など、狭さを感じさせない住まいの工夫が施された間取り。

間取り図

【1600万円】3階建て+小屋裏収納・3LDKの狭小住宅・間取り図

まとめ:狭小住宅なら10坪の敷地でも快適に暮らせる間取りを手にできます。大切なことは…。

10坪・15坪の敷地に建てる狭小住宅の間取り実例』をご紹介しました。いかがでしたか?「10坪=かなり狭い」というネガティブなイメージ、少しでも変えることができたのではないでしょうか?

優れた空間デザインと間取りの工夫を凝らした狭小住宅なら、たとえ10坪の敷地でも快適な住まい環境をつくることは可能です。大切なことは狭小地の扱いに優れた住宅メーカーを見つけることです。「狭い敷地だから…。」と諦めないで、理想を叶えてくれる狭小住宅を得意とするハウスメーカーをぜひ見つけて下さい。

ABOUT US

T.YOSHINOBU
T.YOSHINOBU住まいアドバイザー
昭和55年生まれ。香川県出身。土木業、とび職、飲食業、広告代理店業を経て、現在は不動産関連の情報サイトを手掛けるWEBディレクターとして勤務。家づくり・住まいに関連した幅広い情報に触れてきた経験から「住まいアドバイザー」「建築材料インストラクター」の資格を取得。自身の家づくりの経験と資格を活かして、不動産に関連した数多くの記事を執筆中。